およそ非難は、不当な非難のみならず正当な非難でさえ、一度に三者に害毒を及ぼすものである。まず第一に非難される当人に、それから非難の言葉を聞かされる第三者に、そして何よりも非難の言葉を吐くその人に。”他人の罪を隠してやるがよい。神は汝の二つの罪を赦すであろう”という諺があるが、まったくそのとおりである。
『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳
こういう身近な話はスッと入ってきやすくていいですね。
最近は心理的安全性とかパワハラ要件とかでこの考えが現代にも通用していますね。
今時は職場でやむを得ず誰かを叱責しなければいけない時は個別に場を設けて1対1で回りに配慮する必要がありますからね。
もう少し時間が経てば非難自体が無意味だよね、という社会になりそうですが、箴言から受けるやさしさというよりはもっとドライな社会になりそうな予感がします。
合理的にドライに詰めていった論理と、信仰からウェットに詰めていった論理が表面上は同じふるまいを目指しているようで面白い感じがします。
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