文学

『文読む月日』-6月30日

この記事について もし人々が、世界を救いたいと思う代わりに自分を救いたいと思いさえすれば、さらにはまた、人類を解放したいと思う代わりに自分自身を解放したいと思いさえすれば――彼らは世界を救うため、あるいは人類を解放するために、どれだけ大きな...
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『文読む月日』-6月29日

この記事について 主よ、われに力を藉し、清浄と謙抑と愛情とをもって汝の御旨を遵奉しつつ、常に喜ぶことを得させたまえ! 『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳 この文章を読むと、私たちからするとなんで神頼みなんだ自分で...
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『文読む月日』-6月28日

この記事について 家族に対する愛情は、結局自愛の感情であって、それゆえ不正な、よからぬ行為の原因になりかねないが、けっしてその弁解にはならない。 『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳 家族愛を自己愛とすると結構境界...
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『文読む月日』-6月27日

この記事について 水をいっぱい入れた容器をこぼさないようにするには、注意深くまっすぐに持つことである。刃物を鋭利にしておくには、絶えずそれを磨くことである。もし君が真の幸福を求めるなら、自分の霊もそうしなければならない。(『老子』) 『文読...
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『文読む月日』-6月26日

この記事について 人間は理性によってのみ、ほかの動物と区別される。ところがその理性を鍛錬発達させる人々もいるけれど、大部分の人がそれを無視している。まるで、自分と畜生とを区別するいっさいのものを拒否したいと思っているかのように。(東洋の金言...
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『文読む月日』-6月25日

この記事について けっして言いわけはするな。 『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳 おそらく本書で一番シンプルなお説教です。この日に取り上げられているテーマとしては、自己愛のために霊を害することの害悪、つまり甘えや...
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『文読む月日』-6月24日

この記事について 賢者は、死についてよりもより多く生について思うものである。 『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳 実生活を差し置いて哲学や宗教について考えるときは大抵なぜ生きるのか、どう生きるのか、生と死みたいな...
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『文読む月日』-6月23日

この記事について 中途半端は許されない。神の僕となれ、しからずんば人の奴隷となれ。 『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳 ある時は信仰に身を入れあるときは世俗に流されて、という生活では物質的な生活に重きを置いている...
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『文読む月日』-6月22日

この記事について 信ずるということは、われわれが知っているもの、疑いもなく存在するもの、それでもわれわれの理性で把握できず、言葉で表現できないものに対してのみ可能である。 『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳 トル...
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『文読む月日』-6月21日

この記事について 不合理な生活から来る苦悩は、われわれに、合理的生活の必要性を意識させるに至る。 『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳 快不快の欲求が生き物の根底にある判断軸だと思いますが、合理についても同じだと言...