『文読む月日』-1月1日

文学

物質的毒物と精神的毒物の差異は、前者の大多数が不快な味を伴うのにひきかえ、新聞とか悪書とかいった精神的毒物は、往々にして魅惑的である点に存する。

『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳

新年から鋭いお説教が始まります。
この世の書物には良書と悪書があり、悪書を読むことは精神的に毒だということを言っています。
新聞も悪書に含まれ得るということなので、現代で考えればメディア全般が含まれるのでしょうね。

おそらく動画サイトやまとめブログなんかも「悪書」の割合が高いメディアだろうなと思います。
私は大好きで毎日見ていますが。おっしゃる通り、往々にして魅惑的です。

思想としては、生きるのに必要な良書というのは善や信仰やそれを養うのによいもの、と言っているイメージがあります。
逆に、悪書は頭を混乱させたり欲望を刺激したり、善く生きるには必要のない大多数のものを言っているようです。

歴史の中で多くの人の目に晒されて良書だと言われている本を読むのが褒められそうな感じですが、現代のいわゆるエンタメ系はどうなんでしょう。
個人的には中庸を保てていれば毒も栄養も摂取していけばよいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました