『文読む月日』-6月22日

文学
信ずるということは、われわれが知っているもの、疑いもなく存在するもの、それでもわれわれの理性で把握できず、言葉で表現できないものに対してのみ可能である。
『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳

トルストイの宗教観が表れていますね。
キリスト教なので信ずるという言葉の対象は当然として神ですが、その存在は理性や知識では認識できないものという結論に至っています。
しかし確かに感じるもの、気持ちが厳かになる感覚、その体験を通じて直感されるものを神と呼称しているような状態です。

似たような説明の仕方は『老子』の道にありますね。
名はなく実態もないのですが、この世の根源として直感されるというような紹介のされ方がされています。

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