汝らの敵を愛せよ――しからば汝らに敵なからん。(十二使徒の教え)
『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳
トルストイは「非暴力と愛の実践」の人生哲学を持っていました。
その影響を受けたガンディーやキング牧師も、非暴力や敵を愛することで社会変革を起しましたね。
画期的なのは、報復の連鎖を作らないこと、被害者のポジションを強くできることですね。
この言葉自体はマタイによる福音書の「汝の敵を愛し、迫害する者のために祈れ」が出典でしょうか。
その当時から被害者の立場を狡猾に利用することが迫害対象の生存戦略だったのでしょうね。
ということは、人間には同情があるし知らない人でも助けたいと思う心があるということですから、人の優しさも感じられるし、それを利用して自分たちの立場を上げようとする社会の複雑さを感じられるように思います。
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