『文読む月日』-7月19日

文学
善きことは人間の本性にふさわしい。それゆえ善きことはすべて、飾り気がなく目立たない。
『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳

善きことは人間の本性というのは、人間の本質は魂であり、魂は神から一部が離れて人間の肉体に宿ったものという前提から言われている言葉です。つまり、神の完全性を根拠に人間の本性を善と考えているわけです。

本性から行われることはほとんど無意識に当然と思って行われますから、敢えて殊更に主張して行い、目立たせる様な事はしないわけですね。だから目立たないと言っているのだと思います。

つまり、人間のあるべき善き姿は、人知れず善行を行うような姿である、というスローガンを言っているわけですね。

キリスト教のこの魂と肉体の二元論は理屈を理解しやすくしますが、現代においては足を引っ張るファンタジーのように思えてしまいます。そこがクリアしたら現代人にも腹落ちする素晴らしい理屈になり得ると思うのですが。

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