『文読む月日』-6月3日

文学
彼らがそれを知ろうと知るまいと、あらゆる存在者は切り離しがたく互いに結ばれているのである。
『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳

人類全員同胞という考えを表現しています。
なぜ人類全員同胞と言えるかというと、その思想の前提に人間の霊(精神)は神の一部であるという考えがあるからです。
そして人間はすべて神の被造物であるという考えですから、人類全員神の子であり、同胞であるという考え方ですね。
神の被造物というと、この世すべてだと思うのですが、特に人間に限定しているのは物質としてではなく、霊(精神)に特別な意味を見出しているからです。

切り離しがたいというのは、神に帰依する存在者である人間(の精神)を言っているのであり、例えると同じ親から生まれた兄弟という絆は消し難いというくらいのイメージですね。

本当に人類全員がお互いを同胞と思えるのであればいいですし、同胞と思っていてもああだこうだと言って争うのは目に見えているような気もします。
兄弟だって喧嘩しますからね。

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