『文読む月日』-5月31日

文学

感謝の喜びこそ最大の敬神である。(レッシング)

『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳

感謝の心で社会と自分に対していくことこそが信仰であるという風に読めます。
感謝というのは何かしらとのつながりを感じること、それを通して善いことを受けったことを意識すること、この一連のことをポジティブに捉えることと言えますから、かなり信仰に近い、むしろ内側にある概念ということが考えられますね。

また、何かしらとのつながりについては、他者はもちろん、他者を通して神を、または自己を通して神を感じることもあるかもしれません。
あらゆるものが自己を通して認識される以上、すべてに神を見出すことは可能であると言えるでしょう。

宗教にありがちな口先だけの儀式や形式ではなく、内的でポジティブな感情である感謝の実践こそが融和をもたらすのだとレッシングは考えたのかもしれません。

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