そのときペテロ来たりて、「主よ、わが兄弟われに罪を犯すを、いくたびか赦すべき、七たびまでか」と言いしかば、イエス答えて言えり、「われ汝に七たびまでとは言わず、七たびを七十倍するまでせよ」(「マタイ伝」第十八章二一、二二節)
『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳
聖書の解釈をするつもりはありませんが、トルストイの思想が、過ちは許されるものだし、他人の過ちは許すことが大事だということは分かります。
愛、同情、赦しというのがトルストイの思想の中でよくみられる概念です。
非暴力や土地の解放、緻密な世界観の小説がよく取りざたされますが、その背景にはこの考えが横たわっているわけですね。
そしてその考えは聖書から、その聖書も口伝や文化から継承されてきて現代まで伝わってきていると考えると宗教のうさん臭さよりもロマンを感じます。
コメント