『文読む月日』-1月5日

文学

言葉によって人々の心に互いの反感を煽り、彼らの合一をを妨げる人間になってはいけない。

『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳

今日の箴言は現代のネットリテラシーにも通ずるところがありますね。

トルストイ自身が物書きですから、言葉の力の大きさを実感し、言葉に対しては人並み以上に慎重な姿勢をもっていたようです。
特に人間社会の調和を願っていた立場ですから、人びとに敵意や対立を生むメディアには特に注意すべきであると表明していました。

当時からメディアの煽動には問題意識があったようですね。

また、この話は個人間での話でも同じです。
感情を制御し、思慮深くなることはSNSが広まった今こそ大事になってきています。
自分の言葉が他者にどのような影響を与えているのか?
誰かとの対話で、対立を深める言葉を使っていないか?

そして、どうせ発信するなら
自分の言葉が平和と理解を促進するものになっているか?
ということが善いネット生活を送る上で大事な心持ちになっているというわけですね。

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