『文読む月日』-6月13日

文学
私は、当人のなかにまだ失われずに残っている善の分子を介してでなければ、何人をもよりよき人にすることはできないし、当人のなかに失われずに残っている智慧の分子を介してでなければ、何人をもより賢くすることはできない。(カント)
『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳

なんにしてもその人の素質が前提になるというようなことでしょうか。
他人を変えるのは難しい、ということの説明になっているのかもしれませんね。

本人にやる気が無ければ勉強は教えられませんからね。
善も智慧も失われていくものだと考えているのは少し以外です。
人間の本性は霊性であり、霊は神の一部であるというのがキリスト教的で、そうだからこそ基本的人権の概念もあるということですので。
失った人は人間ではないというような過激な考え方にもなりそうです。

ところでストア哲学の方がこういう点では攻撃性がなくて親しみやすい気がしますね。

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