『文読む月日』-3月13日

文学

叡智の最良の証拠は、不断の善良な精神状態である。(モンテーニュ)

『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳

精神状態が悪いと叡智ではありえないという考えがあるようです。
叡智がどんな意味で使われているのかあまり定かではないのですが、賢者とか道を弁えた人とか、とにかく自律した立派な人間というニュアンスはありそうです。

賢者や道を弁えた人のような人たちは精神状態も浮世離れして平穏そうですよね。
大したことでは動じなさそうな。仙人みたいなイメージありますね。
そこを目指して精進しようというのが根本的な方針ですが、それも理性が動物的な概念と正反対にある、神性のあるものと考えられているからのような気がします。

常に善良な精神状態というのは水の上を歩けるようになろうと言っているのと同じようなファンタジーだと思います。
精神状態も薬でコントロールされますし、物理的な物質が作用していることが分かっている現代ですから。
自然科学が発展しても信仰を否定することはできませんが、不適切なロジックは修正して信仰していかなければいけないと思いますし、悪いことではないと思います。

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