『文読む月日』-1月31日

文学

一部の人々が、ほかの人々の批判を許さず、お前たちはただ黙って信じさえすればいい、といった態度で宗教上の掟をでっちあげること――世の中にこれほど傲慢不遜な行為があろうか!そんな掟が人々にとってなんになろう?

『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳

人々の内面的な自由や心の拠り所、そして良心の声を聞き信じるための宗教が、権威で押し付けて人々を管理するための道具になってしまっていること、これに強い批判を浴びせる言葉です。

特に思想というのは批判的思考で高度に育ってきたものでもありますので、黙って信じていろというのは集団の成長を妨げるものですね。

今の私たちにとっても、自分が気付かないうちに信じさせられている、精神的な意義のない形式儀式もあるのではないでしょうか?
殊に宗教ではそのようなことが生き方に関わってきますから、こだわらないといけない感覚なのでしょうね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました