いかなる場合にも、人々に対する自分の憤怒を正しいと考えてはならぬし、いかなる人も人でなしとか、役立たずとか言ったり考えたりしてはならない。
『文読む月日』ちくま文庫 レフ・トルストイ 作 北御門二郎 訳
他人に対する怒りについて手放しで正当性があると思ったことがないので今日の箴言には共感します。言うのはもちろん考えてもいけないというのも共感します。
人に対する怒りの根源は支配欲だと思っているのと、他人の行動は読めない(他人に本当の意味で共感することはできない)と思っているので、他人に怒りの気持ちを抱くのは株式相場で負けたときに投資先会社のせいと思ったり、天に吐いた唾が自分の顔面にかかったときに物理法則のせいにするくらい意味のないことだと思います。
そのうえ、人との融和、結合、つながりを断つ感情ですから、自分にとってマイナスの価値が大きいと考えているわけです。
もちろん一方的な理不尽や攻撃を受けたときは怒りを覚えてしまうと思いますが、そこで反発するよりは相手の立場に立って考えたうえで被害が最小限になるように予想し、その人を避けることに徹するのが吉だと思います。
今のところ逃げられない場面はなかったのでうまくいっています。
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